この前お友達と遊んだんだけどね、おもちゃをいっぱい抱えて独り占めしてて・・・。使えないくらい持ってるのに、一つも貸してあげないって言うの。困っちゃった。
うんうん。子どもがおもちゃを貸せないのってあるあるだよね。でもそれね、とっても大切な子どもの成長なんだよ!
公園や支援センターで具体的にどう言葉をかけたらいいかも併せて紹介するね。
- 子どもがおもちゃを貸せなくて困っている
- 子どもがおもちゃを独り占めしてしまう
- 支援センターや公園でのトラブル解決方法が知りたい
- 子どもへの具体的な言葉がけが知りたい
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子どもがおもちゃを独り占めして困る ー 子どもの心理と発達
抱えきれないくらいたくさんのおもちゃを独り占めしていて、使っていないおもちゃもあるのに、一つも貸してあげられない・・・。
こんなこと、ありませんか。
兄弟やお友達になかなかおもちゃが貸せなくて、親としては、「一つくらい貸してあげてよ・・・」と思いますよね。
ときには、「もう、一つくらいいいでしょ!」と親が勝手に友達や兄弟に貸してあげることもあるかもしれません。
でもこれ、ちょっと待ってほしいんです!
独り占めを叱らないで!ー「独り占めダメ!」が子どもにとって逆効果な理由
子どもが独り占めをしても、叱らないでほしいんです。
実は、「独り占めしないの!」「意地悪しないで」「一つくらい貸してあげなさい」
なんて言ってしまうと、子どもにとっては逆効果なんです。
たとえば、
「貸してあげないなんて意地悪な子ね」
「どうして貸してあげられないの?」
なんて言ってしまうと、子どもは自分の気持ちを否定されたと感じ、不満が募ります。
そのことで、より頑なに貸せなくなってしまう可能性も・・・。
それだけでなく、自己肯定感の低下にも繋がってしまうんです。
「貸してあげない」は所有意識の芽生え ー 1~2歳の発達
子どもは、1歳頃から「自分」と「他人」が区別できるようになり、それに伴い、「〇〇ちゃんのもの」「ママの」など、物の所有意識も芽生えてきます。
だから、「自分の物は貸したくない」し、人の物も「自分の物にしたい」という気持ちさえ出てきます。
友達の持っているおもちゃばかりを欲しがるのは、子どもあるあるですよね!
「わたしのもの」「貸したくない」「友達のがほしい」こう思うことは、立派な成長です。
子どもにとっては意地悪でもなんでもなく、ただ、そういう発達段階なのです。
だから、叱ったり、無理矢理他人に貸したりするのは、しないでほしいんです。
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おもちゃを独り占めする子への上手な対応
おもちゃを独り占めして貸せない子どもに対して、叱らないでほしいと言いました。
では、どのように対応したらよいのでしょうか?
子どもへの具体的な言葉がけや、公園や支援センターでの対処法を紹介します。
まずは共感から ー 子どもの気持ちを充分に受け止めよう
まずは、「わたしのもの」「貸したくない」という子どもの気持ちをしっかりと受け止めましょう。
「そうか、これ、〇〇ちゃんのだもんね」「貸してあげるのイヤだよね」などと、子どもの気持ちを代弁し、共感しましょう。
「貸してあげたくない」=意地悪 ではありません。
あなたの大切な指輪を、他人に「貸して」と言われても、貸したくないですよね。
子どもにとっては、目の前にあるおもちゃもそれと同じなんです。
ただし、子どもの場合、あんなに頑固に「貸さない!」と言っていたのに、しばらくしたらそのおもちゃが放ってある・・・なんてこともよくありますよね。
大人とは違い、物への思い入れが持続せず、その場面でだけということはよくあります。
大人としては、「もう、あんなに執着していたのに、全然大切にしてないじゃない!」と思いますが、幼い子どもにはよくあることなんです。
「貸したくない」「わたしのもの」という気持ちを認めてもらい、充分に受け止めてもらうことで、子どもの気持ちは満たされます。
そして、少しずつですがお友達や兄弟に貸せるようになっていきます。
4歳頃になると、他人の気持ちを理解し「まだ使いたいけど、貸してあげよう」などという気持ちも芽生えますよ。
実際に、保育園や幼稚園でおもちゃを貸せない子をたくさん見てきましたが、気持ちに寄り添っているうちに、自ら貸せるようになる子がほとんどでしたよ!
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公園や支援センターでの場面ごとの対処法
気持ちに寄り添う、と言っても、公園や支援センターなど、他人とのかかわりがある場面では、どうしても難しいこともありすよね。
寄り添うことと同じくらい、社会的なマナーを伝えることも必要です。
具体的な場面ごとに、おすすめの対処法を紹介します。
【1】我が子が友達のおもちゃを取ってしまった!
もし、友達のおもちゃを取ってしまったら。
まずは、お友達に「取っちゃってごめんね。取られて嫌だったよね」と伝えます。
そして、可能であるならば、我が子から無理矢理おもちゃを取ってお友達に返すのではなく、
「お友達が使っていたよ」「取られて悲しいよ、返そうね」などとじっくり話をしてから返せるといいのですが、
すぐに取り上げてお友達に返した方がいい雰囲気のときもありますよね・・・。
そこは相手の親子の様子をみて臨機応変に対応しましょう。
それから、「あのおもちゃが使いたかったのね」「ほしかったんだね」子どもの気持ちに寄り添います。
その上で、「だけどね、人のおもちゃを取るのはいけないことだよ」「おもちゃを取られたら嫌な気持ちなんだよ」と、してはいけないことであることを丁寧に伝えましょう。
「貸してほしいときは、『貸して』って言おうね」「『貸して』って言って『いいよ』って言ってもらえたら使おうね」と、こんなときはどうしたらよいかとい対処法を教えるのも大切ですね。
もし我が子から無理矢理取ってお友達におもちゃを返さなければならなかった場合、親はあとからフォローを入れましょう。
「無理矢理取ってごめんね。お友達がとても怒っていたから、ママ焦っちゃったんだ」など、子どもには理解できないような理由でも伝えるといいかもしれません。
【2】我が子が友達におもちゃを取られた!
反対に、我が子がおもちゃを取られてしまう場合もありますよね。
そんなときは・・・
A.我が子が取られても無反応な場合
こういうときは、そのおもちゃに執着がないこともあります。
無理に、「取られて嫌だったね」などと気持ちを代弁しなくてもOK。
「取られちゃったね」と事実だけ伝えて様子を見ましょう。
すぐに他のおもちゃで遊び出すならそれでよし。
B.取られて何かしら反応している場合
お子さんによって違いますが、おもちゃを取られたとき
泣く子、怒る子、取り返そうとする子、「あ、あ」と声を上げる子・・・さまざまです。
何にせよ、取られて嫌だったのかなという様子が見られたら、まずは気持ちに寄り添いましょう。
「取られて嫌だったね」と伝え気持ちがおさまればOK。
子どもが返してもらいたがっている様子なら「一緒に返してって言いに行こうか」などと伝え、お友達のところへいきます。
「このおもちゃね、使ってたの。取られて悲しんだ。返してくれるかな?」などとお友達に対し、我が子の気持ちを代弁し伝えます。
相手の親の反応はいろいろあるので、反応ごとに書きます。
・「ごめんなさい! ほら、返して!」と子どものおもちゃをさっと取り上げて返してくれる。
→「使いたかったんだよね。返してくれてありがとう。終わったら貸すね」などと伝えて快くおもちゃをもらう。
相手の子が泣く場合も多いので、心苦しくなることもあります。
保護者にもお子さんにも、怒ってないよ、という気持ちをしっかり伝えられるようにしています。
・子どもの気持ちに寄り添いつつ返そうとしてくれる。
→双方の子どもの気持ちに寄り添いつつ、相手が返してくれるまで待つor我が子が諦めるのを待つ。
相手の保護者が子どもの気持ちに寄り添って対処しようとしているなら、それに乗っかります。
だいたいは取ってしまった相手側が折れておもちゃを返してくれるけど、
取られてしまった側の我が子が気持ちに折り合いをつける場合もあります。
そのときは、「ほんとは使いたかったよね」「あとでまた『返して』って言ってみようか」「他のおもちゃで遊んで待っていよう」などと声を掛けています。
・気づいていない、知らん顔する
→わざわざ相手の親を呼ぶ必要のないので、親は放っておいて、勝手ににこちらで子ども同士の仲介をします。
「そのおもちゃ使ってたんだ。返してくれる?」など。
相手の保護者が気づいて駆けつけてきてくれた場合、「これを使っていたんだけど、(相手の子が)ほしかったみたいで。(うちの子のが取られちゃって。)でも今返してって言ったら返してくれたんです。」など、それまでの経緯ややりとりを伝えます。
相手の子どもが叱られないように、「大丈夫だからね」「返してくれてありがとうね」と伝えたり、気持ちに寄り添って「使いたかったよね」「終わったら渡しに来るね!」などと声をかけています。
・「うちの子が悪いんですか?!」と被害者ぶるなど
→ちょっと面倒くさい保護者だった場合、トラブル回避のため、「取られちゃったけど大丈夫でーす」って感じで退散。
むかついても、我が子を守るためには逃げるが勝ちです。
そして、我が子にはあとからしっかりフォローを入れます。
「取られて嫌だったよね」「使いたかったね」と伝えつつ、自分のふがいなさも反省・・・。
「ちょっと危なかったからね。逃げたんだよ」「こういうときもあるんだよ・・・ごめんね」という感じです。。
【3】おもちゃをたくさん持っていて友達に貸してあげられない ・・・
おもちゃをたくさん持っているけど、使っているのは2~3個。
おもちゃをひとつも使えていない子もいる!
そんなときも、できるだけ独り占めしたい我が子の気持ちに寄り添います。
「いっぱい持っていたいのね」「貸してあげるのは嫌なんだね」など。
その上で、「お友達、おもちゃひとつもないみたい。一つ貸してあげたらどうかな?」
「これはどう?」「一度貸してあげて、また返してもらったらいいかも!」などと伝えてみます。
相手の親子次第ですが、それでOKなら我が子の気持ちが変わるのを待ちます。
幼い子の場合、すぐに気持ちが切り替わることも多いです。
相手の親子が「貸してくれないなんて意地悪ね」なんていう態度をとったり怒ったりしている場合は、
我が子には悪いけれど、「これ1個貸してあげよ、ね!」などと半ば強引に貸してあげることも。
その際は、「ほんとは嫌だったんだよね。ママが勝手に貸してあげてごめんね。ありがとうね」などと我が子のフォローをしっかりします。
まとめ
幼稚園や保育園では、子どもファーストで、しっかり気持ちに寄り添うことができます。
子どもの社会だからです。
しかし、公園や支援センターは、大人の社会もあります。
子どもに寄り添いきれないことは、個人的にはものすごくストレス。
だからわたしはあまり支援センターにはいきません・・・。
仲の良い親子と遊ぶときは、お互い様だから、取ったり取られたりなど子ども同士のやりとりを見守ることができて、とても快適です。
でも、とにかくわたしたち親が覚えておきたいのは、子どもがおもちゃを独り占めするのは、決して意地悪ではなく、大切は発達段階ということ。
うれしい成長と見守りつつ、周りうまくかかわれるようにサポートしていきたいですね。
でも、他人とのかかわりは本当に難しい~~~~~!
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