「叱らない育児」っていうのを聞いたんだけど、これって、子どもが何をしても叱らないってこと?
うんうん。そう思うよね。実はそういうことじゃないの。間違えるととっても危険だから、「叱らない育児」について詳しくお話するね!
「叱らない育児」という言葉、一度は聞いたことがある方が多いのでは?
しかし、この「叱らない育児」について、勘違いしている保護者も多いのです。
間違った「叱らない育児」は、子どもにとってだけでなく、周りの人間にとっても良くないことばかり。
正しい「叱らない育児」の方法や、上手に実践するポイントを紹介します!
- 「叱らない育児」について知りたい
- 間違った「叱らない育児」をしていないか不安
- 「叱らない育児」をやってみたい
- 上手な子育ての方法を知りたい
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叱らない育児は、ほったらかしにすることなの? ー 勘違いしやすいポイント
ショッピングモールで走り回る子どもを放置し、知らん顔している親。
「うちは”叱らない育児”なので」なんて言っていたとしたら、とっても危険!
叱らない育児はどのように勘違いされるのでしょうか?
叱らない育児の勘違い①:叱る=怒る と思っている。
叱ることと怒ることが混同してしまっていると、たしかに、怒るのは子育てにあまり必要ありませんから、「うんうん」と頷けるかもしれません。
しかし、叱ることは怒ることではありません。
叱ることは、
子どもを導くこと
です。
叱るという言葉だけ聞くと、「叱責」という言葉もあるように、マイナスなイメージがあるかもしれませんが、実はそうではないのです。
叱るの本来の意味は、「本来の方向へ向くように注意やアドバイスをすること」です。
子育てにおいての 叱る は、
子どもが道を踏み外さないように、人から愛される子になるように、と親から子どもに伝えること。
叱らない育児の勘違い②:絶対に叱らない
「叱らない育児」は、子どもが何をしても叱らないということではありません。
命の危険があるとき や
周りに迷惑がかかるとき は
実はきっぱりと叱るのです。
ただし、子ども本人を否定するような言い方はせず、子どものした望ましくない行動(問題行動)について叱ります。
叱らない育児の勘違い③:叱る=感情的になる
叱ることは、感情的になることではありません。
叱ることは、いつも一貫して伝えること。
例えば、子どもが”机に落書きをした”ということに対し
あるときは面倒だから放っておく
でも別の場面では「机には書かないよ」と叱る
また、あるときは「どうしてそんなところに描くの!」と叱責する
など、子どもの同じ行動に対し、親の気分や都合で叱ったり叱らなかったりするのはNGです。
とはいえ、親も人間で、感情はあります。
いつも完璧に感情をコントロールするのは難しいですよね。
保育士資格をもっていたって、家ではわたしも同じです。
こればっかりは、まだまだ修行中です・・・。
叱らない育児の勘違い①:叱らない=放置する
叱らない育児がいちばん勘違いされている(というより、都合よく解釈されている?)のが、これ。
「叱らない育児」と、「ほったらかし育児」とは全くの別物です。
「叱らない育児」は、放置することではなく、むしろ子どもをしっかりと見る必要があります。
子どものことをよく見ているので、必要のない場面では叱らないんです。
叱る必要のない場面で叱らない
ということです。
「叱らない育児」は、「放任主義の子育て」と少し似ていますね。
「放任主義」と「ほったらかし」の違いについては、過去に『マイナビ子育て』で詳しく書かせていただいているので、ぜひそちらもお読みください。
叱らない育児を勘違いするとなぜよくない?子どもへの影響は?
以上のような勘違いにより、間違った「叱らない育児」をしてしまうことで、子どもにはさまざまな悪影響があります。
子どもが何をしても叱らない・放置することで、
- 本来親から学ぶべきルールやマナー、しつけを学ばない。
- 命にかかわるような危険なことをしてしまう
- 他人に迷惑をかけ孤立する
- 放置されることで愛情不足になる
など、子どもが将来生きづらくなるようなさまざまな悪影響があるのです。
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「叱らない育児」をしたい! ー 間違わないためのポイントとは
「叱らない育児」には親にも子どもにもメリットがあります。
しかし、間違ったやり方をしてしまうと、逆効果です。
「叱らない育児」のメリットや、間違った「叱らない育児」にならないためのポイントを紹介します。
「叱らない育児い」にメリットはある?
「叱らない育児」 は、子どもだけでなく、親にもメリットがあります。
- 本当に叱るべき場面なのかを親が見極める必要があるため、子どもの言動にしっかりと目を向けることができる。
- 叱る場面が減るため、子どもの自己肯定感が下がりにくい。
- 必要のない場面で叱らないため、時間の無駄にならない。
- 子どもが自分で考えて主体的(自主的)に行動することができる。
- 子どもが自分の判断で行動することができるため、責任感をもてる。
- 子どもが親に信頼されていると感じるため、自立につながる。
ポイント①:子どもの行動をよく観察する
必要にない場面で叱ると言うことを減らすため、子どもの行動をよく見守ることが大切です。
たとえば、「子どもが電車のおもちゃを踏んでいる」という一場面だけを切り取ってみると、”おもちゃを踏むなんてダメなこと”だから叱らなくては、と思うかもしれません。
しかし、実はその子は少し前に、ゾウの人形を電車に乗せて遊んでいて、自分もそれを真似したかっただけだとしたら・・・?
子どもに電車のおもちゃを踏むという意図はなく、ただゾウの人形の真似をして電車にのっているつもりだということ。
この場合、頭ごなしに叱る必要はありませんよね。
しかし、その出来事を知らないと、「おもちゃ踏んじゃダメでしょ!」となってしまうわけです。
このような必要のない叱ることを回避するために、子どもの様子をしっかりと見守ることが大切です。
ポイント②:当たり前をほめる
子どもの”望ましい行動”を増やすことで、叱らなくてはいけない”問題行動”は減ります。
そのため、子どもができている時を逃さずほめましょう。
大人からしたら当たり前に思えるようなことにも目を向けるのがポイントです!
例えば、
・朝起きて顔を洗えた
・おもちゃをやさしく持っている
・手を繋いで道路を歩いている
・順番を守れた
・お風呂に入った
などなど。
“ほめる”ことは、「あなたのことをちゃんと見ているよ」というメッセージにもなります。
大人の気を惹きたいから問題行動をするということも減りますよ。
ポイント③:子どもの気持ちに寄り添いつつ、一貫した態度をとる
先ほどの、電車のおもちゃを踏むという場面ですが・・・
親としては、おもちゃは踏んで欲しくない。
でも、子どもは踏んでいるつもりはない、ですよね。
そんなときは、子どもの気持ちに寄り添いつつ、こちらの意見を伝えます。
まずは、「ゾウさんの真似して電車に乗りたかったのね。楽しそうね!」と共感。
その上で、「でもね、〇〇ちゃんは大きいから、電車に乗ると壊れちゃうかも。壊れたら悲しいから、ママはやめてほしいな」と伝えます。
子どもの気持ちを受け入れ、寄り添うことも大切ですが、育児の方針をブレさせないこともとても大切です。
ポイント④:叱るより”伝える”を意識する
叱ることは伝えること、と言いましたが、どうしても「叱らなきゃ!」と思うと、強い口調や厳しい態度になってしまがち。
それよりも、ただ”伝える”ことを意識してみてください。
お店の中で走ってしまう場合、「走らないの!」ではなく、「人にぶつかるといけないから歩こうね」と伝える。
そして、できるなら、実際に走ってしまう前に、「どうしてお店では走ってはいけないのか」という理由を添えて、丁寧に伝えておくとよりgood!
事前に言われたことだと、子どもは実際の場面で言われたときに、より理解できます。
わたしは、公共の場だと他人の目が気になって、ついつい娘に強く言いがち・・・。”きちんと叱ってますよ”ってパフォーマンスしちゃうんですよね。。他人の目を気にして叱り方や言い方を変えるのはよくないなーと、毎回反省してます。
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まとめ
「叱らない育児」について、勘違いしていることはありませんでしたか?
間違った「叱らない育児」の被害を被るのはお子さんや周りの人間です。
「叱らない育児」の本質を理解し、ぜひよりよい育てに役立ててくださいね!
ご質問・ご意見などございましたら、InstagramのⅮMよりお気軽にご連絡ください。
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