この前幼稚園の一日入園に行ってきたんだけど、靴の脱ぎ履きを自分でやってる子もいたんだよねえ。うちはママがやるのが当たり前になってて・・・。何がいけなかったんだろう。。
まだ2歳だし、全然できなくてもいい年齢だよ。だけど、たしかに何でもやってあげすぎるのは危険かも。幼稚園教諭の研修で聞いたことを紹介するね!
・自分は人に尽くすタイプかも…と思っている方。
・子どもがかわいくてついついなんでもやってあげちゃう方。
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子どもに優しくしちゃダメ?|親切にすることのデメリットとは
幼稚園教諭の研修のとき、「親切にしすぎるのは、子どものためにならない」と言われたことがあります。
ママやパパはエスパ―
毎日毎日子どもを見ていると、子どものことがわかってきて、
「あのおもちゃ見てるな。取って欲しいのかな?」
「そろそろお水をおかわりしたいのかな?」
「この服じゃなくてあっちがいいかも」
などなど…
子どもが何も言わなくても要望がわかるようになりますよね。
だから子どもが何も言わなくても、察してささっとやってあげられる。
ママやパパって超能力者みたいに、子どものことがよくわかってすごい。
子どもが何も言わなくてもやってあげる
一見、とてもお世話焼きのやさしい親に思えますよね。
だけど、実はこれ、危険かも・・・。
親が子どもの要望や気持ちを、汲み取り、予測して応える。
=親が親切すぎると・・・
子どもが成長する機会を奪ってしまう可能性があるんです。
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親に親切にされすぎた子どもはどうなった?実際の例3つ
わたしが幼稚園教諭や保育士をしていた頃に実際に見たお子さんの例を紹介します。
実際の例①やってもらうのが当たり前と思っている
やってもらうのが当たり前と思ってしまうことで、幼稚園などの集団生活になった場合、とても困ります。
自分で自分のことができないのももちろん困りますが、それはまだ3歳前後ならいいとして…。
それ以上に良くないことは、
子どもの態度です。
幼稚園でみんなが靴を履く場面でも、ただ座っています。
周りの子は、自分でやろとしたり
できなくて泣いたり
先生の近くにいって助けを求めたりしているのに
ただただ静かに座って、やってもらうのを待っているんです。
もちろん、先生は気づいて対応してくれますが、子どもが何もアクションを起こさないことが危険だとわたしは感じています。
やってもらうのが当たり前になっていると
子どもは「自分でやろう」という意欲や
靴を履く行為が「自分のこと」という意識がもてません。
それなので、【困った】という感覚もなく…。
ただただ何もアクションをおこさずぼーっとしてしまうことがあるのです。
見ていて平和でいいんですけどね。笑
でも、大きくなってからもずっとこの態度だと、周りからの印象は良くないですよね。。
実際の例②積極的に話さない・発語が遅れる
何も言わなくても大人が察してやってあげると、子どもは何も言う必要がないですよね。
お友達におもちゃを貸してほしいときでも、その様子に気づいたママがすかさず「貸して」って代わりにいってあげたり、
お友達におもちゃを取られて嫌だったときも、ママが「返して」とお友達に言ったり。
我が子の様子をよく見ている、素敵なお母さんですし、やさしいのですが…。
子どもは、自分が言葉を話す必要性を感じないので、よほどのおしゃべり好きな子でなければ、自分から積極的に話さなくなってしまいます。
また、なんでも親が代わりに言ってくれているので、発語自体が遅れてしまう子もいました。
実際の例③指示がないと動けない
いつもママやパパがささっと次の行動に促したりやってあげたりしていると、子どもは自分で考える必要がなくなります。
だから、誰かの指示がないと動けなくなってしまうのです。
いわゆる、指示待ち人間ですね。。
おうちでママと過ごしているときにはこれでも困らないかもしれませんが、幼稚園や学校など集団生活では、指示待ち人間でいると本人がとても苦労します…。
それどころか、社会に出たら非難轟々ですね。。。
子どもに落ち度はある?
これらのことは、一見子どもの落ち度があるように感じてしまうかもしれませんね。
でも実は、それまでの大人の対応によって起きてしまっていることがとても多いです!
実際に、このような様子だったお子さんの保護者の方にお話して、お子さんへのかかわり方を変えることで、子どもの様子は改善しましたよ!
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子どもに不親切にするにはどうしたらいい?具体的な場面での対応3つ
お子さんが苦労しないよう、ある程度不親切にしたほうがいいのですが…。
どんなこと?と疑問に思われるかもしれませんね。
元幼稚園教諭・元保育士のわたしがしていた、具体的な方法を紹介していきます!
①子どもが転んだとき
NG:すぐに手を差し伸べて起こしてあげる。
→自分で起き上がる力の成長を妨げたり、転んだあとにどうするか考える機会を奪ってしまったりします。
わたしは、こんなことを意識しています。
・まずは見守る。
・「転んじゃったね」と事実を伝える。
・「立てる?」「立ってみようか?」と伝え、できないようなら手伝う。
・「どこが痛い?」と聞いて「そっか。痛かったね」と共感したり、「血が出ているから洗いに行こう」と誘ったりする。
・「パンパンしようか」と手や服についた砂を払うと良いことを伝える。
子どもの気持ちをしっかり聞き、寄り添う。
大げさに「痛かったね~!」と言うと子どもの気持ちがより沈んでしまうことがあるので、共感はするけれど大げさにはしないように気をつけています!
②おもちゃが取れないとき
NG:高いところにあるおもちゃが取れなくて困っている様子を察して、取ってあげる。
→とても気遣いのできるやさしいママに思えますが、子どもが「取って」と大人に伝えたり、困って泣くなどのアクションを起こしたりする機会を奪ってしまします。
わたしは、こんなことを意識しています。(年齢はあくまでも目安で、子どもに合わせて対応を変えます)
・0~1歳…「おもちゃがとれなくて困ってるかな?」と状況を言葉で伝え、「『取って』って言うんだよ~」と言いながら取ってあげる。
・「どうしたの?」と聞き、子どもに何かしら応えてもらってから、取ってあげる。
・ 自分で取ろうとしている場合は、安全に配慮しつつ見守る。
いつもいつもこんな対応じゃなく、さっと取ってあげることがあってもいいと思います!さっと取ってあげると、思いやりや気遣いを学ぶ機会になりますね。
③服を上手く着られず困っている
NG:すかさずやってあげる。
→自分で考えたり工夫したりする機会を奪ってしまいます。
わたしは、こんなことを意識しています。
・「困ってる?」と聞いて、本人に何かしら応えてもらってから手伝う。
・子どもから「やって」「手伝って」などと言うのを待つ。
大人がやってあげるときも、あくまでも「本来は自分でやることだけど、難しいからやってあげる・手伝ってあげる」というスタンスにしています。なので、上手くできなくても、本人がやりたがったら見守ります。ヤキモキしますが…。
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子どもに親切にすることが本当のやさしさではない!
子どものことが大好きだから、かわいいから、なんでもやってあげたくなるし、ついついやさしさと思って親切にしすぎてしまうこともあるかと思います。
だけど、ちょっと立ち止まって、本当のやさしさが何か、考えてみてほしいです。
わたしは、本当のやさしさは
なんでもやってあげること ではなく
何でも自分でできるように見守り、支えること
何じゃないかな、と思っています。
ただ、甘えさせることはとても大事なので、そのこととは切り離して考えてくださいね!甘えさせることの大切さはまた別の機会に書こうと思います!
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まとめ
「子どもには不親切がちょうどいい」という言葉の意味、少しは感じていただけたでしょうか?
ただ、困っているのに本当に気づかないとか、困っているのに気づいていながら放置するとうこととはまた違います。
子どもの力を信じて見守りつつ、子どもが自分でできる境界線を見極めてサポートする…。
このバランスがとても大事ですが、難しいですよね。幼稚園教諭や保育士などの保育のプロでも難しいです!
なので、もしよければ、「子どもには不親切でいいや」という気持ちを頭の片隅に入れておいてください。ふとしたときに生きてくるかもしれません
ご質問・ご意見などございましたら、InstagramのⅮMよりお気軽にご連絡ください。
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